筋トレのメニューか…
セット数やレップ数はどうしよう…
こんな悩みが生じたら、ボリュームを基準に考えてみましょう。
☑この記事の内容
- ボリュームという考え方について
- ボリュームを意識した筋トレメニューの組み方
筋トレに取り組んでいる方は
『1回のセットで何レップ行うのか』
『何キロの重量でセットを組むのか』
↑こんな感じでその日のメニューを組むことが多いのではないでしょうか。
今回は少し視点を変えたメニューの組み方について考えてみます。
では、いきましょう!
※本記事では『紡錘状筋』・『羽状筋』といった形状の違いや個人の体質にはあえて言及していません。
あくまで筋トレ全般における”ベースの考え方”として学んでくださいね。
筋肥大に効果的な『ボリューム』という考え方
ボリュームという言葉、
筋トレ初心者の方はあまり聞きなじみがないかもしれませんね。
これから身体を大きくしていきたいなら非常に重要な内容なので、この機会にぜひ覚えておきましょう。
ボリュームとは
ボリュームというのは、簡単に言うとトレーニングの量を示すもので
ボリューム=重量×レップ数
で導きます。
なので例えば100kgを10回挙上したのであれば、100kg×10で
『ボリュームは1,000kg』ということになりますね。
でもここで疑問に思いませんか?
『じゃあ100kgを1回挙げるのと、1kgを100回挙げるのは同じ効果を得られるのか?』と。
限界近いレップでのボリュームが重要
英語で申し訳ありませんが、
これはボリュームトレーニングの筋肥大効果に関する研究結果を示したものです。
簡単に要約すると、
『筋肥大に効果的なのは、ある程度限界に近づいてきたレップにおけるボリュームである』とのこと。
いまいちピンと来ませんよね。
これはEffective Repという考え方なんです。
詳しく解説します。
Effective Repという考え方
Effective Rep(エフェクティブ レップ)について簡単に説明します。
日本語に訳すと『効果的なREP』です。
何に効果的なのかと言うと、もちろん『筋肥大』に対してですね。
このEffective Repは
『そのセットにおいて、つぶれる直前の5レップ』であるとされています。
つまりギリギリ10回挙げられる重量でセットを組んだなら、
『6~10回目が筋肥大の為に効果的なボリュームである』ということですね。
ちなみに5回以下の回数しか挙げられない重量については、その全てのレップがEffective Repにあたるとされています。
「筋トレは最後のねばりが重要だって言うよね。
そういう理屈だったのか~」
この考え方に従って、
先ほどの『100kg×1回』と『1kg×100回』の問題について考えてみましょう。
100kg×1回 ⇒ Effective Repのボリュームは100kg
1kg×100回 ⇒ Effective Repのボリュームは5kg
この考え方はセットを組む上で大事になるのでぜひ覚えておいてください。
続けて、実際に筋トレメニューの組み方を見ていきましょう!
『ボリューム』を意識した筋トレメニューの組み方
効果的なボリュームを考えてメニューを組む場合、週単位で考えるのが分かりやすくてオススメです。
1週間の内にターゲット部位の筋トレを行う日が2回あるとしたら、その2回の合計でEffective Repのボリュームを稼いでいくイメージ。
▼例:ベンチプレス100kgをギリギリ10回挙げられる人が、1週間で効果的なボリュームを3,000kg確保したいとした場合。
100kgを10回×3セットで組めば、
Effective Repはラスト5回なので100kg×5回×3セットで合計1,500kg。
これを週に2回行えば3,000kg確保できますね。
ただしこれはあくまで数値上の話で、
実際は2セット目以降回数が落ちてしまう可能性が高くなります汗
その辺も考慮した上でセットを組むのが理想的。
ちなみに、例として週に3,000kgとしましたが、
『週に〇〇kg以上確保すれば筋肥大する』というものではありませんので注意してください。
オーバーワークにならない程度に、
自分が出来る限りのEffective Repボリュームを稼げるメニューを組みましょう。
重量は重すぎても軽すぎてもいけない
Effective Repの考え方を元にすると、筋肥大のために効果的な重量というのは大体決まってきます。
要は『効果的なボリューム』を稼ぐためにはどうするのが効率的か?というお話ですね。
「合計で考えればいいなら、
結構適当にメニュー組んでもいいんじゃないの?」
数値だけ見るとその通りなんですが、人間の体力には限りがあります。
出来るだけ効率的に行うのがベターです。
上記で例にあげたベンチプレスの話を元にもう1度考えてみましょう。
先ほどの例では、100kg×10回でセットを組んでいましたね。
この場合は1セットで稼げるEffective Repのボリュームは500kgとなります。
もしこの方が、ギリギリ3回しか挙がらない120kgでセットを組んだらどうなるでしょうか?
120kg×3回なので、1セットあたりのEffective Repボリュームは360kgですよね。
「あ、合計1,500kg確保しようとしたら4~5セットは必要になりますね!
確かにこれだと効率が悪いかも。」
※高重量×低REPは筋力UPに効果的とされていますが、今回はあくまで筋肥大が目的
逆に軽すぎた場合も、先ほどの1kg×100回の例から非効率だと分かると思います。
よく『筋肥大の為には8~12回できる重量で行うべし』と言われているのは、
効果的な総ボリュームを稼ぎやすいからなんですね。
初心者の内はベストな重量を求めるのは難しいと思いますので、
教科書通りに『ギリギリ10回できる重量で10回×3セット』という組み方でまず間違いはありませんよ。
ボリュームを意識した筋トレで筋肥大を狙おう!
もしこれまでボリュームを意識したことが無かったのであれば、今後メニューを組む際に思い出してみてください。
細かいことを言うと、筋肉の部位や目的・個々人の筋組成によって適した回数や重量はやや変わってきます。
過信しすぎずに、あくまで基本の考え方として押さえておくといいですね。
怪我には十分に気を付けて、出来る限りボリュームを確保できるメニューを考えていきましょう。